心の貧しい人は幸いです

 イエス・キリストは、かつて、ご自分の元に押し寄せてくる群衆に向かって、み教えを語られました。

  心の貧しい者は幸いです。天の御国はその人のものだからです。

  これはその中の一つです。心の貧しい者とは、心の豊かさに飢え渇いている人という意味です。心が満たされていないことを自覚している人とも言えるでしょう。

  人間的には、厳しい状況にある人々ですが、イエスはそのような人々を幸いであると語られたのです。

  なぜなら、その貧しさは、人を神のもとへと導き、天の御国を受けるようになるからです。

  本当の幸せとは、満ち足りた生活の中にあるのではありません。世の最高のご馳走も、天の御国の一番小さな祝福にかないません。

  人がもし神とともにある人生を知らないなら、それは本当の幸いを得ているとは言えません。私たちの本当の必要は神ご自身の内にあります。ですから、世にあってなお渇く魂は、よりすぐれた天の御国を求めるので、真にその人は幸いなのです。

  神が下さる恵みは、往々にして世には隠されています。問題があったり、悩みの中にいて、心から神に叫ぶときに、私たちは天の御国の豊かさに満ち足りるようになるのです。

イスラエル北野

み声新聞2004年7月11日号(269号)」 転載についてみ声新聞社の承諾済み(無断転載不可)