絆(きずな)

  思春期のころ、立て続けに病気をし、何度も入院しました。

  入院は入院で慣れてくると楽しいところもありますが、自分が戦力外要員となってしまったという事実は、痛みとなって心に響いてきました。

  特に私はすでに献身していましたので、毎週の礼拝に出られないことが悲しくてなりませんでした。私がいなくてもどんどん盛んになってゆく教会のうわさを聞きながら、神様、私はあなたの前に断ち切られたのですか、そんな思いが心を支配してきます。

  しかし、その日、開かれた聖書の言葉を、私は生涯忘れることができません。まさに神からの答えが、そこにあったのです。

  「おとめイスラエルよ。わたしは再びあなたを建て直し、あなたは建て直される。再びあなたはタンバリンで身を飾り、喜び笑う者たちの踊りの輪に出て行こう。」

  神様、あなたは何とこの者を知ってくださっていることでしょう。あなたは生ける望み、私の希望です。無力感でいっぱいだった心に立ち上がる力を与えてくださいました。

  2年後、神の約束通りに、私は教会に戻ってきました。賛美をささげるごとに、私の願う以上の強い絆(きずな)をもって、私を戻してくださった主の深い愛に感動 し続けています。

  たとえ私たちが、どんなに無力であっても、神が私たちを建て上げてくださいます。神はあなたを建てられます。信頼してゆきましょう。

イスラエル北野

み声新聞2004年10月10日号(282号)」 転載についてみ声新聞社の承諾済み(無断転載不可)