誘惑

  残念ながらこれは神さまの方法ではないのですが、人が仲良しになれる裏技を紹介しましょう。皆が集まって、共通の知り合いであるAさんの悪口を言うのです。悪口の味は甘くしびれるようで、いけないとは知りながら、なかなかやめられないし、連帯感も出てきてどんどんエスカレートしてゆきます。

  なぜ悪口が盛り上がるのでしょう。それは、私たち1人1人が産まれながらの罪人であるためです。そして、罪人はサタンの支配下にあるため、サタンはあらゆるシチュエーションを用いて、皆さん方が死や滅びに向かってゆくよう、用意しているのです。

  私が幼いころ、家ではまだネズミ捕り器を使っていました。金物の箱の中に、油揚げやイモを置いておくのです。ネズミがそれを食べると、バネがはじけて、ネズミを押さえつけます。そして翌朝、家人に発見され処分されるのです。

  ばかなネズミだ、と思うでしょうが、私たちの人生だってこれと大差ないと私は思います。サタンはおいしいものを知っています。あなたが何に弱いか敵は熟知しているのです。そして、誘惑してくるのです。この誘惑を断ち切れる人はいるでしょうか。

  ただ1人神の子イエスさまが、サタンの誘惑に勝利しました。イエスさまは、私たちの罪を担って、十字架で死んでくださいました。その流された血潮の力によって、私たちは勝利することができます。罪の誘惑を断つことができるのです。それはまさしく人類の希望です。

  聖書のヤコブ書をお読みください。そこにはこのように書かれています。
「だれでも誘惑に会ったとき、神によって誘惑された、と言ってはいけません。(中略)人はそれぞれ自分の欲に引かれ、おびき寄せられて、誘惑されるのです。欲がはらむと罪を生み、罪が熟すると死を生みます」(ヤコブの手紙1章13−15節)

  正しい道を自ら選びとること自体にも戦いがあります。しかし、あなたがキリストの方に一歩、足を伸ばし、罪を悔い改めるなら、主は十字架によってあらゆる罪からきよめてくださいます。

イスラエル北野

み声新聞2005年7月3日号(319号)」 転載についてみ声新聞社の承諾済み(無断転載不可)