世に勝つ者

  私がまだ子どもだったころ、日本人の多くの世帯が、中流意識を持っていました。そんなに金持ちでもないが貧乏でもない、ほとんどの家がそう考えているような時代でした。

  しかし、平成になり、2000年を越え、いま静かに、中流意識から、勝ち組、負け犬(こういう表現がはやっています)と、2極化の方向に社会はスライドしてきています。おそらく、最終的には一握りの勝者と、そうでない人々とに分けられていくのではないでしょうか。生き残りをかけて皆必死なのは確かなところでしょう。

  その中で、世に勝つということが、どういうことか聖書から見直してみましょう。ヨハネの手紙第一の5章5節には、高らかにこう書かれています。 「世に勝つ者とはだれでしょう。イエスを神の御子と信じる者ではありませんか」

  この世は、サタンの支配下にあります。あらゆる悪と欺きがはびこっています。その中に生きる私たちをあわれんで、父なる神は、ご自身の支配のうちに、私たちを取り戻すために、イエスさまを世にお遣わしになりました。

  イエスさまは、十字架にかかるために来てくださいました。イエスさまの十字架は、公に示された、神との和解です。私たちが自分が罪人であることを自覚して、イエスを救い主として受け入れるならば、救われます。

  そして、世に勝つのです。神があなたの味方であるなら、誰が皆さんの前に立ちはだかることができるでしょうか。サタンは巧妙な動きをしますが、十字架の前に既に敗北しています。本当の勝利は、イエスを神の御子と信じた者のものです。イエスは勝利を取られたのです。栄枯盛衰に身を委ねるしかないはかない人生より、キリスト・イエスを人生の土台にしましょう。

イスラエル北野

み声新聞2005年10月23日号(334号) 」 転載についてみ声新聞社の承諾済み(無断転載不可)