ニネベを惜しまれた神

 旧約聖書の中にヨナという預言者がいます。彼は、ニネベの町へ行き、主のさばきが下ることを人々に告げるよう、主に指示されました。

 ところが、ヨナは、主の御顔を避けて、タルシシュへ行こうと船に乗りました。主は大風を海に吹き付けたので、暴風雨となり、船乗りたちは、誰のせいでこの災いが起こったのかを知ろうと、くじを引いたところ、ヨナが取り分けられました。

 船長は、主を恐れ、ヨナを抱えて海に投げ込むと、海は元のように静かになりました。主は大きな魚を備えて、ヨナを飲み込ませ、三日三晩、ヨナは魚の腹の中にいました。

 その後、陸地に吐き出されたヨナは、再び主のことばを受け、「もう40日すると、ニネベは滅ぼされる」と言い巡りました。

 これを聞き、ニネベの町は、断食を布告し、荒布をまとい、王自ら「ひたすら神にお願いし、おのおの悪の道から立ち返れ。神が思い直してあわれみ、(略)私たちは滅びないですむかもしれない」(ヨナ書3章8節)と命令を下しました。神は、彼らが悪の道から立ち返るために努力しているのを見て、災いを下すのを思い直されました。

 ヨナは、神がニネベへのさばきを取り下げられたと気付いて、むくれます。ヨナは神が、悔い改めるならば災いを思い直される、愛なるお方であると知っていたからです。

 後の、イエス・キリストの十字架も、悔い改める者は永遠のいのちに至り、悔い改めない者は滅びに行きます。神は、わたしたちを惜しみ、わたしたちが救われることを望んでおられます。イエスの十字架を信じることによって神と和解し、永遠のいのちを受ける者となりましょう。
 

イスラエル北野

み声新聞2007年11月11日号(第440号)」 転載についてみ声新聞社の承諾済み(無断転載不可)