肺ガンが治った!! 苦しい検査の中でパニックになりそうな気持ちが一瞬で消えた

 

職場の4月の健康診断で肺に陰があるということで、2次検査の痰の提出を命じられました。その結果はもっと精密な肺の写真を撮る必要があるということでした。

 それから2度3度と検査が続き、7月に入った頃さらに「夏休みに入院して検査してください。2週間くらいで済みますから」と、いうことになりました。実は2次検査の痰の中から4段階の細胞が見つかったものですからと言うのです。黒(肺ガン)に近い細胞ということです。夏休みの入院検査は2週間どころか夏休みが終わっても続きました。

 クリスチャンといっても心配なことです。人には明日のことは分からないということを身をもって体験しました。しかし神に祈ること、神は癒すことができると信じるべきことは知っていました。だから心の根底は崩れませんでした。

 心配で締め付けられる思いはありましたが、神様の前に憩うことができました。そのため心の底には元気がありました。オリーブ油を塗ったハンカチを送ってくれた牧師もおられました。病室の近くの階段を登った踊り場に、祈り賛美する場所を見つけました。聖書を読み賛美し祈りを毎日続けました。私に何か連絡があった時は、同室の人の付き添いさんがそっと教えてくれました。

 一番大変な検査は両側の肺の中にある 本ほどの気管支の1本1本に、検査鏡を入れ細胞を採取することです。胃カメラの肺検査版のようなものです。ちょっと大変ですけどこれをやると確実ですからと担当医や助教授の医師が勧めてくれました。

 当日は検査室の外に義弟の懐兄さんが来てくれたことがうれしかったのを覚えています。検査はのどに麻酔をして始まりました。のどから管を肺に入れるので、息苦しいし吐き気はするしでパニックになりそうです。約1時間かかると聞いていたので、これは大変なことになったと思いました。

 その時です、ふとイエス様の十字架を思い出しました。そうだ、イエス様は十字架の上ですごい苦しみを受けられたのだ。わたしもこの苦しみで、イエス様の苦しみを少しでも体験してみようという気持ちになりました。そうしたら不思議と、5分も我慢できないのではというパニックになりそうな気持ちが取り去られたのです。

 息苦しさと吐き気はあっても、平安があり体から力が抜けました。そのまま何時間でも大丈夫だという気持ちになりました。あまり静かにしているので、大丈夫ですかとお医者さんが軽く頬をたたきました。うなずいたのを覚えています。検査は順調にいったのか40分位で終わりました。その晩、言われていたことですが38.5度の熱が出ました。気管支に傷をつけたからです。

 9月13日、この日は金曜日でした。とうとう担当医が「退院していいです。4段階は読み過ぎだったのでしょう、3段階に直しました」と言いました。その言い分は、まだうっすらと灰色がかっている感じでしたが、私は本当に感謝でした。白になるのか黒になるのか、分かるまでは本当に心配だったのです。

 私たちに明日のことは分からないのです。しかし分かっている方がいます。この方に寄りすがることが一番であることを、身をもって体験しました。これは今から13年前のことです。このあとも毎年検査に引っかかりましたが、この陰は心配ないものですと言うことで2次検査はなくなりました。そして、4年目から全く検査に引っかからなくなりました。

(宮城県 蔵元英二)

 

み声新聞245号より抜粋−

 

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