自閉症の息子に現わされた
神様のみわざ
今回、自閉症の息子とイスラエル派遣に参加しました。彼が固まってしまい動けなくなる時、皆が神様に賛美をし始めると、動き始めるのです。賛美の中に住まわれる主が、息子を導いて下さいました。
「けれども、あなたは聖であられ、イスラエルの賛美を住まいとしておられます。」(詩篇22篇3節)
今回、私は自閉症の息子、英司とイスラエル派遣に参加させていただきました。その中で、どんな問題の中にあっても、私たちが主に向い心から賛美をしていく時、問題のただ中に住んで下さり勝利に変えて下さる神様の恵みを体験させて下さいました。その時の証しをさせて下さい。
賛美の中でのイスラエル入国
エジプトの国境近くでバスは止まり、英司もバスをスムーズに降りてくれ、元気に一番乗りで入って行きましたが、係官がいなくて、そこで足止めとなってしまいました。そのことで急に英司は心がかたくなになってしまい、体が固くなってしまい、通過することができなくなってしまいました。英司が固くなってしまったことを、居合わせた数人で感謝し祈りました。一人の方が「そうだ賛美しましょう。」と言われ、一斉に賛美が始まりました。主の臨在がその場所を覆い続け、英司が歩き始めました。エジプト兵も口ずさみ笑顔で私たちを通してくれました。エジプトからイスラエルへ国境を越え、賛美の臨在と共に、出国所でも賛美し続け、係官も笑って見ていました。
スムーズに出国できたのです。小さな者を通して、どうにもならない問題の中で、主は賛美の中に住まわれ、ご臨在を現わして導いて下さった。賛美隊となった私たちは、今までに無い入国となり、恵みを受け、私たちにとって忘れられない入イスラエル国となりました。英司もきっと口に出すことは出来なくても、同じ恵みを受けたと思います。
黄金門での出来事
また、黄金門でのことです。英司は、バスからすぐに降りることができ、チームの人たちと一緒に坂道を登り、黄金門に向かいました。黄金門の前まで来ると、チームの人たちは柵の前に向かいました。英司が柵に近づいた頃、黄金門の上で監視していた兵士から柵の前での写真撮影のストップがかかり、兵士は下に降りるように指示して来ました。チームの人たちはすぐに降りましたが、英司は状況を理解できなくて、固まってしまったのです。一瞬、緊迫した空気が流れました。
降りることができない英司、姉妹、私、現地の写真の係の方と共に、賛美が始まりました。緊迫していた空気は消え、監視していた兵士も「大丈夫だ、ゆっくり降りていい。」と手で合図して来ました。今までの態度とは全然違っていました。主が兵士に触れて下さっていると感じました。
賛美の中に共にいて下さる、深い主の臨在の中で、姉妹と私は賛美し、写真の係りの方も鼻歌を歌っていました。そして、やさしくエスコートしてくれたので
す。本当でしたら、とても危険で大変なことになっていたかもしれません。でも、どうにもならない問題の中で賛美して行く時、「主が共に住まう」と語られた神の力の恵みが、流れて来ることを感じました。取り残され最悪なはずなのに、主のご臨在を受け、黄金門の近くに一番長くいたのです。主は、英司をチームの待っている所に導き、写真撮影や黄金門の前での賛美礼拝に参加させて下さいました。主の恵みを受けてバスに戻る時の英司は、スキップをしていました。今教会の恵みを受け、主は弱い者を通して、しるしを見せて下さったと思います。
あなたにはことばが来ています
今回のイスラエルチームは、英国航空とアリタリア航空に分かれ、英司と私はアリタリア航空16名のチームに、参加させてもらいました。
帰りのミラノはトランジットで6時間待ちと聞いて、チームのたくさんの方々にとりなしをお願いしました。私も祈りましたが、6時間の待ち時間が恵みの時となるとは思いませんでした。ミラノでランチをした後、ある方が「デボーションでしるしと不思議と語られたから」と、「英司君、告白できるんじゃない」と聞いてきてくれました。私も思い出したのです。―「あなたには、もうことばが来ています。そのことばを語っていきなさい。」―それは、最後のガリラヤ湖での聖会の夜に長老ご夫妻が、英司の所に来て下さって祈って下さった時に、語られた預言のことばでした。
確かに言葉に出すことはできなくても、英司は霊的なことは分かっている。英司は、神様を本当は知っているのではないのかなと、思いました。実際は、ことばとして言えるのは、要求することばを一言だけでした。
私はイエスさまを信じます
姉妹に導いていただいたのです。あんなに長いことばを告白したのです。「私は、イエスさまを、信じます。私は、罪人です。罪を、赦してください。イエスさま、信じます。イエスさまのお名前とうして、アーメン」と導きについて言えたのです。
私は驚きました。こんなに長いことばを聞いたのは、初めてでした。
英司は自分の要求しか言えなかったのです。その英司が神様に告白したのです。英司の能力を超えた聖霊の力によって、その告白を言わせて下さいました。
今回のエジプト・イスラエルチームで救いを与えることも、神様の計画だったことを感謝します。
主の御名をほめたたえます。
(静岡県磐田市 坂本敬子)
月刊『雲の間にある虹』2008年1月号より抜粋−
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