退職、転職、休暇…すべてが一気に解決 経済の祝福も!
派遣先の会社で配置換えの約束は果たされず、宣教チームに参加するための休暇の申請も却下されました。
自分では何一つ解決できない無力さに、すべてを神様にお任せしますと祈りました。
交通事故
2010年3月1日、ドーンという激しい衝撃とともに、私は車の座席から投げ出されてしまいました。気が付くと顔のすぐ横にアスファルトの地面があ り、滑るように動いています。教会主催の冬の白馬キャンプに参加し、休暇明けの月曜日、私は会社の送迎車で出勤途中、車が横転するという大事故に遭いまし た。私は肋骨を5本折り、救急車で病院に運ばれ、自宅療養をすることになりました。
その頃、私は通関業者で貨物を輸出入するための手続きを行う通関士を補助する仕事に就いていました。自宅療養を始めて2週間ほど経った頃、派遣先の会社か ら出勤要請があり、体は痛みましたが、希望していた通関士の仕事に従事させるという約束をもらっていた事もあり、この機を逃したら2度とチャンスは無いか もしれないと思い、痛む体を押して仕事に復帰しました。
通らない配置換えの希望
仕事に復帰しましたが、いくら待っても希望の仕事をさせてもらえる気配はありません。思い切って職場のチームリーダーに尋ねましたら、教える時間が 取れないので、もう少し待つようにと言われてしまいました。この事に対し感謝はしましたが、私はまだ教会につながったばかりで、困難に対し心から感謝をす ることができませんでした。
その内にリーダーは、新入社員や人事異動で配属された人たちを指導することになり、私のために時間を割くことがますます難しい状況になりました。私は2年 ほど前から、何度も同じように期待をしては裏切られるという経験をしていましたので、今回も裏切られるのではないかと失望感と悲しさでいっぱいになりまし た。
それでも「きっと希望の仕事をさせてもらえる」と自分に言い聞かせ、神様に通関士の仕事に就けるように祈りながら、仕事を続けました。私の状況に何の変化 もないまま、私の後に派遣されてきた人たちが通関士の仕事に配置換えとなり、私は悔しさと悲しさでたまらなくなり、その度にトイレに駆け込み、神様に辛い 思いを訴え、感謝をし、祈りました。
却下された休暇申請
私には、転職、転居、イスラエル派遣のための休暇申請といくつかの問題があり、これらの事を毎日祈っていました。特に、年に一度、教会の新年度の 11月に派遣される宣教チームであるイスラエル派遣に、是非参加したいと願っていました。ですから、どのタイミングで休暇申請すれば無事休暇が取れるか、 時期をうかがっていました。
9月末が近づき、休暇申請をしなければと考えていた矢先、派遣先の会社の部長から、突然配置換えの話があり、当日中に返事をするように言われました。
提案のあった仕事は、私の持っている資格を生かせる仕事でしたので、やってみたい気持はありましたが、新しい配属先では2週間の休暇をとることができない ので、どうしようかと悩みました。今回、どうしてもイスラエルに行きたいという気持がとても強かったので、まずは休暇について話をしようと思い、11月1 日から15日まで休暇を取りたい旨を上司に話しました。私の所属していたチームの人が、2週間の休みを与えられた実績がありましたので、すんなりと取れる と思っていましたが、役職者間の話し合いで休暇の規定が変更になったとの理由で、2週間の休暇は与えられませんでした。
飛び上がって感謝!
その夜、休暇を与えられなかった事、配置換えの問題、そして転職、転居の問題に対して、踊りながら、飛び上がりながら感謝をしました。
1時間ほど感謝を続け、疲れてもうこれ以上踊れないと思いだした頃、私は会社を辞めようという気持ちが強くなっていることに気付きました。正社員の枠にと らわれず、就職活動を行おうと思えるようになり、新たに数社の派遣会社に登録しました。そして、イスラエル派遣、退職、転職、転居について祈り続けまし た。
しかし、(教会の)日曜礼拝で語られた知恵知識のことばを聞き、退職という選択は間違っているのではないか、御心ではないのではと不安になりました。P牧 師に祈って頂き、「確信が持てるまで祈り込んでいきなさい。」との預言の言葉が与えられ、その日から10時間を目標に祈ることにしました。(祈り始め) は、「イスラエルに行かせて下さい。」という単純な内容でしたが、祈り込んでいくうちに退職問題が加わり、次に転職、転居の問題と加わっていき、最終的に は祈り続けていたすべての問題について祈っていました。今思えば、これらの問題はすべてつながっていて、すべての問題について祈ったからこそ、問題の解決 をみることができたのだと思います。
そして10時間以上祈った頃、私は自分の心がとても傷ついていた事に気付きました。会社の都合によって何度も期待を裏切られ、辛く悲しい思いをしていた 事、しかしその思いを押し殺し、自分を納得させ、働き続けていた事に気付かされたのです。私はもうこれ以上自分を傷つけたくない、自分を大切にしたいと思 い、退職を決意しました。
すべて神様にお任せします
退職を決意したものの、次の職は与えられず、勤めている会社からは配置換えについての説明は無く、また、休暇についても与えられないの一点張りで何の変化 もありません。不安な思いの中でとうとう私は追いつめられていきました。自分の力では何一つ解決できない自分の無力さ、知恵の無さに打ちのめされました。
一つの問題さえ解決する力のない事を心底、実感し、神様にすべてをお任せするしかないと思いました。神様に助けを求め、神様に頼る以外どうする事も出来ない私は、心の底から込み上げてくるような思いで、祈りました。それは、もう叫びに近い祈りでした。
すべてが一度に解決
間もなく、派遣会社の担当者から連絡があり、休暇の事や仕事について尋ねられました。私は今までの実情をすべて話し、休暇の件はどうしても譲れないこと、 退職も辞さない旨を伝えました。担当者は自分が派遣先の会社に話をするので、すべて任せるように言ってくれました。
10月18日、この日は素晴らしい日となりました。主の御名をほめたたえます。なんとイスラエル派遣に参加するための休暇を与えられたのです。そればかり か、派遣先の会社を10月末で退職することとなり、次の新たな仕事も与えられました。イスラエル派遣から帰れば、新しい職場が待っているのです。通常、退 職するには1カ月以上前にその旨を伝えなければならないと会社間の取り決めがありましたので、10日程で退職できるとは全く考えていませんでした。住居も 会社の寮が東京都近郊にあり、羽田勤務になった際には入寮できるようになりました。
私は思いがけない結果に驚きました。そして、すべての問題が一度に解決され、もう嬉しくて、嬉しくて家のドアを閉じると、荷物を投げ出して飛び上がって喜びました。
主の御手が動いたとしか思えないことです。主が働いて下さり、すべてを一度に解決して下さいました。Praise the Lord!
交通事故も益に
そして、神様は私のもう一つの祈りにも答えて下さいました。神様にイスラエル派遣の費用の半分を与えて下さるように祈っていました。イスラエル派遣 を前に保険会社から治療費と別に交通事故の慰謝料が支払われることになり、イスラエル派遣の費用のちょうど半分が与えられました。神様は、交通事故を益と 変えてくださり、思わぬ方法で費用を与えて下さったのです。
待機状態だったイスラエル派遣のチケットも無事与えられ、念願かなってイスラエル派遣に参加することができました。派遣中、エルサレムへ向かうバスの中 で、やすらぎの歌第10集の中のある1曲を聴いていた時でした。私は自分が強められてきていることを思い、ハッとしました。神様は、辛く、苦しいと思って いた経験を通して、人と話をすることが苦手で恐怖さえ覚えていた私が、お客さんの暴言に対しても落ち着いて対応できるまでに強めて下さっていたのだと。
「訓練だと思って耐え忍びなさい。」の御言葉を思い起こし、神様は私が強くなるための訓練を与えて下さっていたのだと気付き、感謝とともに喜びが湧き上がってきました。
主の御名をほめたたえます。
―(月刊「雲の間にある虹」2011年4月号より一部改定して転載 雲の間にある虹出版)―