アメリカ人の教会で
ロッキー山脈からPraise the Lord!

※ 「ロッキー山脈からPraise the Lord!」は、月刊「雲の間にある虹」(雲の間にある虹出版)の人気連載です。 当コンテンツでは、上舘牧師の感謝の証しが含まれている記事をそのまま転載しております。


3月の末にマーリン・キャロザース師から、「心配しない」「急がない」「遅れることはない」ということを学んだが、それが本当に大きな助けとなっている。

 先日、夫が、ある会社から訴えられ、裁判所に出廷しなければならなくなった。どういうことかと内容を聞いてみたら、それは、夫が結婚する前に住んでいたアパートの管理会社からの訴えだった。2008年1月に契約途中でデンバーに引越したため、違約金を払わなければならなかったのだが、引越す時、アパートの管理会社の人と話をして、毎月50ドルずつ支払うことで合意し、毎月払ってきた。昨年夏にすべて払い終わり、安心していたのだが、それを今になってどういう訳か「お金が支払われていない」と裁判を起こされたのだった。

 1年ぐらい前に支払いが終わっていたので、領収書など保管しておらず、何か証拠となる物はないか必死で探してみた。

 すぐに、「あっ、『心配しない』だった」とマーリン師から学んだことを思い出し、夫に「まずは許されたこの状況を感謝して祈ってから探してみよう」と提案した。

 カッカッカッと頭から湯気が出そうなほど頭にきていた夫だったが、すぐに気持ちを切り替え、私と一緒に感謝して、喜び踊って、祈ってくれた。夫の感謝ダンスは、アフリカ系だからカッコイイだろう、と思われるかもしれないが、ふき出してしまうほど面白い。最初は嫌々やっている感じでも、やっているうちにジワジワと力が与えられているのを感じた。そして、「たとえ裁判になろうとも、逮捕されようとも、どんな状況が許されたとしても大丈夫。怖くない」と思えるようになった。恐れがなくなっただけでなく、悪い状況に、喜びさえ感じるようになっていた。

 心を整え、古い領収書などを再び探してみたら、1枚だけ請求書が残っていた。それを見て、ふと気付いたのだが、請求書に書いてあった夫の苗字がジョンソン(Johnson)なのにジョンズ(Johns)になっていた。それで分かったのだが、管理会社で、支払いの3回目ぐらいのときに名前を打ち間違え、それが原因で混乱が生じていたのだった。原因が分かり、支払ったことが証明され、謝罪を受けた。悪い事が許されたにもかかわらず、主の喜びと平安の中にいることができた。Praise the Lord!

 

 さて、この前の日曜日、デンバー市内にあるアフリカ系アメリカ人の教会から、父の日特別礼拝に招待され、デンバー教会の賛美隊が特別賛美をした。実は、プロの歌手の方が特別賛美をするはずだったのだが、どうしてもその日デンバーに来ることができず、代わりに私達が歌うことになったのだった。

 アフリカ系アメリカ人の大きな教会なのだが、その日は父の日特別礼拝ということもあって、その教会のクワイヤーもいつもよりパワーアップしていて、凄かった。神様のご臨在も素晴らしく、一緒に参加したノンクリスチャンの方も涙を流していた。パワフルなブラックゴスペルの後が私達の番だった。

 やすらぎの歌の歌集から「輝く光の中を」という曲を歌ったのだが、今回は、映像を使って、歌詞の英訳を映し出すとともに東日本大震災の被災地の様子を少し流した。ブラックゴスペルのようにパワフルではないが、心を込めて賛美した。すると、歌の中の英語の部分 "Why don't you call His name, He sure-ly hears your voice"を歌ったとき、あちこちから「アーメン」とか「ハレルヤ」の声がたくさん上がった。歌い終わった時、全員総立ちで拍手がしばらく止まなかった。涙を流している人たちも見えた。特別な神様からの恵みが注がれ、祝福の時となった。

 賛美の働きには、特別な神の手が置かれている、そう確信できる出来事だった。

 

月刊「雲の間にある虹」2011年8月号より転載